ぎっくり腰になった後の過ごし方 一問一答

最近の研究成果によってぎっくり腰の後、ただ安静に過ごすだけでは回復を遅らせてしまうことが判明したのはご存知ですか?

また牽引療法にはもしかしたら意味がないかもしれない、ということはどうでしょう。

このように、ぎっくり腰という症状のことはよく知っていても、なってしまった後どのように過ごしたらいいのかということについては意外と知られていません。

なってしまったらどうするべきなのかを一問一答形式でお答えします。

早期回復にお役立てください。

ぎっくり腰の正しい対処を知っておこう

◆ぎっくり腰の痛み、どう対処するのが正解?


A.直後は冷感湿布など。腫れが引いたら温めましょう。痛み止めの併用が有効です。


ぎっくり腰のように、急に激しい痛みが襲ってくる状況では、患部に炎症ができていることが多いようです。


そのため痛みを抑えるための湿布は温感よりも冷感タイプを選ぶようにしましょう。


一方で整形外科が治療の参考にする「腰痛治療ガイドライン2012」では、冷やすことの効果については明確な根拠がないとしています。


氷水で患部を冷やすことまではしなくてもいいかもしれません。


ぎっくり腰はほとんどの場合2、3日のうちに熱が引いて回復期と呼ばれる時期に入ります。


熱や腫れが引けば炎症が治まったサインなので、今度は体を温めましょう。


痛み止めの湿布は温感・冷感のどちらでもよく、気持ちいいと感じるほうを選んで構いません。


さらに「腰痛診療ガイドライン2012」では薬物療法が有効だとしています。


ドラッグストアで売られている一般医薬品でも十分なので、痛みを我慢できないときには痛み止めの錠剤を飲むといいでしょう。



◆楽な寝方はどうすればいいの?


A.強く痛むほうを下にして、膝にクッションを挟みましょう。


ぎっくり腰になるとただ安静にしているだけでも激しい痛みに悩まされます。


そういうときには、痛むほうを下にして膝を曲げながら休むと楽になります。


抱き枕のようなクッションを膝に挟むといいでしょう。


仰向けで安静にするのなら両膝を立てましょう。


しかし、休んでばかりいると回復が遅れてしまうことが最近の研究でわかってきました。


「ぎっくり腰にはとにかく安静」といわれたのは今や昔の話なのです。


「腰痛診療ガイドライン2012」によると、安静を続けたグループでは、機能面でも痛みの面でも改善が遅れたそうです。


できる範囲でかまわないので、なるべく普段どおりにすごすほうがいいのです。


起き上がることさえできない時期に仕事や家事をするのは非現実的かもしれませんが、少し動けるようになったら自分のためだと思って早めに活動を再開することを目指しましょう。


 


◆起き上がれない、どうすれば?


A.膝から下を先にベッドから降ろすと楽に起き上がれます。手すりがあるとさらに楽に。


起き上がるときも膝を曲げると腰のひねりが少なくなって、痛みが出にくいようです。


膝を立ててそのまま横向きになり、脚だけベッドから降ろしましょう。


このとき胸のあたりに手すりを設置しておくとよりスムーズに起き上がれます。


ぎっくり腰をしょっちゅう再発してしまうという人は手すりの設置を検討するといいかもしれません。


また腰を固定するコルセットは痛みを抑えるのに役に立ちます。


固定されているという安心感から、動作も円滑にできるようになるといわれています。


 


◆病院に行くべき?


A.必ずしも行く必要はありませんが、脚のしびれがあるときにはすぐに医療機関へ。


ぎっくり腰という病名はなく、動けなくなるような痛みが急にくる腰痛を総称しています。


その原因はいろいろあり、筋肉の症状のようなものから椎間板ヘルニア、腰椎すべり症のような疾患のこともあります。


ほとんどは検査をしてもわからないほどのわずかな変化によって引き起こされていて、そのようなものは大半が数ヶ月のうちに自然に改善していきます。


ところが、中には神経が圧迫されてしまっているような危険な疾患の場合があります。


神経の症状は治療のタイミングを逃すと治療をした後でも回復が悪く、足の痺れなどの後遺症が残ってしまうことがあります。


そのため脚がしびれたり、尿や便を失禁してしまったりといった神経症状がある場合、すぐに医療機関を受診するようにしましょう。



◆入浴してもいいの?


A.当日はひかえましょう。腫れが引いたらゆっくり体を温めましょう。


炎症のある急性期に温めるのは避けたほうがいいので、痛みを感じる部分が腫れていたり、熱を持っていたりしたら入浴は控えましょう。


ほとんどの場合、数日で急性の症状は治まるのでその後ゆっくり浸かって体を温めましょう。


 


◆お酒を飲んでもいいの?


A.炎症があるうちはひかえましょう。


ぎっくり腰に限らず、炎症があるときは飲酒を控えたほうがいいでしょう。


理由としてはアルコールが充血やうっ血を引き起こして炎症を悪化させてしまう可能性があるためです。


3日目ぐらいまでは様子を見たほうがいいでしょう。


 


◆再発の危険性はあるの?


A.残念ながら1年以内に再発する可能性は高いです。ストレス解消とストレッチで予防をしましょう。


「腰痛診療ガイドライン2012」では、12カ月以内に73%が再発するデータ(急性腰痛が対象)と、60%が再発するデータ(急性および亜急性腰痛が対象)が紹介されています。


つまり多くの人がぎっくり腰を1年以内に再発してしまうようです。


原因としては、腰の痛みがあると痛みを恐れて運動量が減り、筋肉が衰えたりこわばったりしてしまうといった要因が考えられます。


また、心理的な要因も大きく、労働者健康安全機構によると、仕事・人間関係からくる心理的な苦痛や仕事へのやりがいの低下などの心理的なストレスが腰痛を再発させやすくするとしています。


ぎっくり腰になったら、ストレス解消を心がけましょう。


他にも、日常的に腰のストレッチを行ったり、運動習慣を持つことでぎっくり腰の予防につながります。



関連記事

【仕事中の腰痛・ぎっくり腰対策】月曜日の午前中は腰痛発生「魔の時間」!

2017.06.02

月曜日の午前中は、休み気分が抜けきらなくてだるい・しんどい。きっと誰もが一度は感じたことがあるに違いありません。しかし週明けの憂鬱は気分だけの問題ではありません。月曜日の午前中は、最も腰痛リスクが高い「魔の時間帯」でもあるのです。

腰痛スッキリ!もやもやを取り去る足裏ケア3ステップ

2017.07.11

姿勢の悪さからくる体のゆがみ、運動不足による筋力低下などから多くの人が腰痛に悩まされています。姿勢を支える体幹や足の筋肉を鍛えるのも大切ですが、それと同じぐらい重要なのが足裏のトレーニングです。足元は体の土台。見落としがちな足裏ケアを、3ステップで解決します。

【運動神経】【姿勢】に直結!筋肉のパーツを意識する方法

2017.11.10

筋肉をパーツごとに意識して動かすことができれば、体の動かし方は劇的に変わります。今回はウォーキング・マラソン・登山をより一段レベルアップさせたいときに役立つ、足腰の筋肉との対話の仕方をご紹介。継続していくことで、初めは無反応だった筋肉も徐々に振り向いてくれるはずです。

カテゴリーから記事を選ぶ